投稿日時:2015年1月21日
弊社ホームページ開設にあたり、一言ご挨拶申し上げます。
IT技術の進展とインターネットの普及によるビジネス環境の変化の中で、「いまどきホームページも無いの?」と笑われながら、弊社も創業以来48年目を迎えました。
私自身も50歳となり、人生の後半戦に向かって「もうひと頑張り」何かにチャレンジしたいと思い、恥ずかしながらホームページを開設させて戴くこととなりました。
少しずつではありますが、リサイクルについて、皆様のご参考になるよう、情報を発信していきたいと考えております。
リサイクルは本来とても地味な仕事であり、脚光を浴びるような業界ではないと思っておりました。また、創業者である父親の「宣伝などする必要はない、良い仕事をすれば必ずお客様はわかってくれる」という言葉を信じ、大きな看板も掲げずに参りました。
しかしながら近年、環境問題への意識の高まりを受け、リサイクル業界の認知度も高まってきました。一方で、資源ブームによる金属スクラップの価値の上昇と、輸出市場の伸長により、我々業界の意識も、本来のリサイクルの役割から少しずれてしまっているように感じます。
「スクラップの品質向上」や「選別、解体技術の研鑽」という本来の役割よりも、扱い量や売上規模の拡大を目指すプレーヤーが増え、厄介なものは何でも「雑品」という名のもとに輸出することが主流となり、我々業界の本来の能力が、大分低下してしまいました。いずれ輸出市場が縮小したとき、せっかく認知されたリサイクルの流れがどうなってしまうのだろう、と少し心配しております。
私は会社に正式に入社して28年、子供のころから父親の仕事を手伝っておりましたので、実質的には40年以上この業界に身を置いておりますが、まだまだわからない事だらけです。特に、毎年新しい素材が開発され、様々な元素が添加されるようになり、リサイクルがますます難しくなってきております。お客様やメーカーさんに色々と教えを戴きながら、日々悪戦苦闘しております。
若いころは正直、この仕事が嫌で嫌で仕方がない時期もありました。毎日仕事に追われ、社員を募集しても全く人が集まらず、ようやく雇ってもすぐに辞めてしまったり、ただひたすら真っ黒になってスクラップと格闘してまいりました。きれいなスーツを着て楽しそうに働いている同級生の話を聞くたびに、忸怩たる思いに苛まれたこともありました。
気が付いたら、お客様に恵まれ、家族に恵まれ、良い社員も少しずつ増え、ようやくこの仕事の大事さ、面白さに気付けるようになってまいりました。
50歳を「天命を知る」と言うそうです。今更ながら私は、この仕事をするために生まれてきたのかもしれない、と思うようになりました。そこで今般、ホームページを開設させて戴くこととさせていただいた次第です。
大げさなことを申し上げ誠に恐縮ですが、皆様のご指導を賜れれば幸甚と存じます。
何卒宜しくお願い申し上げます。
平成27年吉日
海平金属 株式会社
代表取締役 海平 永浩